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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#161 『Okatsu II』(菅野祐悟/仁王/PS4)

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コーエーテクモがおくるダーク戦国アクションRPG・仁王より、

菅野祐悟作曲、『Okatsu II』。お勝戦で流れます。

戦国死にゲーという謳い文句で登場した本作。青き目の侍、ウィリアム・アダムスを主人公に、史実と怪異が融合した魑魅魍魎蔓延る戦国時代を生き、そして死ぬことになる。和風ダークソウルとも言うべき、丁寧に心置きなく死ぬことのできる高難度が特徴で、刀や槍など五種類の武器に忍術を加えた多彩なアクションが楽しめる。妖艶なグラフィックに、立ちはだかる強敵たち、ヒロインのお勝をはじめとする個性豊かなキャラクターたちが彩る戦乱と波乱に満ちた世界観、いずれも開発が難航して満を持して発売された大作にふさわしい仕上がりとなっている。

本作の音楽を担当するのは菅野祐悟氏。大河ドラマを筆頭に数多くの劇伴を手がけてきた作曲家で、ゲーム音楽の方面では過去にダウンロード専用のアクションアドベンチャー・rainを担当して以来、本作が二度目の作曲である。さながら映画のような雰囲気を醸す本作にあわせて、本作では映像に寄り添ったダイナミックな楽曲が揃っている。とりわけ戦闘曲が豊富で、和楽器とオーケストラを組み合わせた重厚な音使いが激しい戦闘を緊張感たっぷりに盛り上げてくれる。サウンドトラックは主題歌を除き収録されている。

史実に基づかないオリジナルキャラクターであるお勝は、家康の実の娘という設定で登場する優秀なくノ一だが、その彼女との戦闘で流れるのがこの曲である。ざわめくような笛のイントロから始まり、柔らかなハープと優艶な歌声で穏やかな癒しの曲調を印象付けるも、12秒から切迫したストリングスが加わり、一気に強敵然とした威圧感を放つ。終始落ち着き払いながらも確固たる信念を滲ませる隙のない曲調は、若さ、強さ、美しさの三拍子を兼ね備えたお勝の特徴をよく捉えていて、35秒以降に入る胡琴のオリエンタルな響きも相まって独特な風情を生み出す。乱世の空気感と戦闘の緊張感を醸しつつ、甘美な魅力をも併せ持つ一曲である。

曲名にIIとありますが、もちろんIもあります。穏やかで切なくて洗練された音使いが印象的な『Okatsu I』もあわせてどうぞ。

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