Masayuki Itoがおくるインディー2D縦スクロールシューティング・
.Declusterより、Masayuki Ito作曲、『Level 3』。3面で流れます。
個人のゲームクリエイター・Masayuki Ito氏によるスマホ向けの買い切り型本格シューティングとして登場した本作。ドットをモチーフに、幾何学模様を用いた幻想的なグラフィックが特徴で、シューティングの醍醐味である弾幕を避ける痛快さと敵を薙ぎ払う心地良さが、絶妙な按配で凝縮された仕上がりとなっている。難易度は四段階から調整でき、いざとなれば強力なホーミングレーザーを使って一時的に敵の攻撃を無効化できるなど、初心者でも比較的とっつきやすい。後にリミックス版の.Decluster Zeroが登場し、システムの拡張や敵の配置の見直しなど、多くの改良が加えられた。
本作の音楽を担当するのはMasayuki Ito氏。個人制作ということで音楽も氏本人が作曲している。本作のネオレトロな作風にあわせて、チップチューンからテクノ、ユーロビートまで、シューティングを盛り上げてくれる昂揚感たっぷりの楽曲が揃っている。Zeroでは全曲をアレンジしたうえに新曲も書き下ろしている。本作の楽曲はすべて氏のyoutubeのチャンネルおよびSoundCloudのアカウントに投稿されている。
全5ステージのうち、折り返し地点にあたる3つめのステージで流れるのがこの曲である。ゲームそのもののテンポの良さを体現するかのごとく響くピアノのクリーンな音色と電子音のスピーディーな旋律が印象的である。滑らかなピアノイントロに続いて、12秒から一気にスリリングでダンサブルな曲調へと切り替わると、以降は緊張を煽ると同時に、ふとした瞬間に陶酔感をもたらす。特に48秒からのフレーズは、盛り上がりすぎず、かといって地味でもないような絶妙に耳に馴染むテンションで疾駆し、オケヒを多用する1分12秒以降の流れをいっそう派手に引き立てる。Zeroではピアノ成分を大幅に削り、ダンスミュージックっぽさを前面に押し出した豪奢なアレンジが加えられていて、原曲とは一味違う恍惚感を演出している。鮮烈なセンスを感じさせる一曲である。
Zeroの『Level 3』、あわせてどうぞ。