コナミがおくる野球ゲーム・実況パワフルプロ野球より、
北川保昌作曲、10の『試合』。サクセスやマイライフの試合曲。
パワプロシリーズの10周年記念作にしてナンバリング10作目にあたる本作。前作と同様にPS2とゲームキューブのマルチプラットフォームで発売されていて、本作から新人選手として入団から引退までを体験するマイライフが搭載されるようになった。2001よろしく一軍と二軍を入れ替えることのできる機能が追加されたほか、メインとなるサクセスモードでは四つの球団を選択してシナリオを進めていくことのできる大ボリュームとなっている。後に新要素を取り入れた拡張版こと超決定版が登場した。
本作の音楽を担当するのは北川保昌氏、佐藤直之氏、弓島隆子氏の三名。テーマ曲の作曲および編曲に関しては、広野智章氏と黒光健悟氏も参加している。また、超決定版の追加曲については、ほぼすべて佐藤氏が手がけているが、一曲のみ亀田滋之氏が担当している。黒光氏を除くいずれのメンバーも、当時コナミに所属していたか現在も所属している作曲家たちである。新モードであるマイライフが追加されたことを受け、波乱万丈の選手人生を彩る楽曲が多く収録されているほか、サクセスモードでは球団ごと・季節ごとに別々の試合曲があてがわれていて、サウンド面もボリューム満点となっている。サウンドトラックについては、他のシリーズ作品とともに本作の楽曲がパワプロ音楽館2に収録されている。
特定の球団用ではない汎用のものとして、サクセス・マイライフ両方のモードでの試合で流れるのがこの曲である。全編さながらファンファーレのように華やかで勢いたっぷりに奏でられる旋律は、真剣勝負を熱く盛り上げてくれる力強さにあふれている。主旋律を務めるエレキギターは、幾重にも音を重ね合わせていくことで重厚さを演出する一方で、休む間もなくも疾駆していくさまは弾けるような軽快さをも生み出している。一球入魂の意気込みで頑張る選手たちを爽やかに応援してくれるような一曲である。
長く聴き続けても一向に色褪せない情熱的な響きがありますね。
