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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#740 『この一撃にすべてを賭けて』(崎元仁/戦場のヴァルキュリア3/PSP)

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セガとメディアビジョンがおくるアクティブシミュレーションRPG

戦場のヴァルキュリアより、崎元仁作曲、3の『この一撃にすべてを賭けて』。

直接指揮を使用した際に流れます。

戦場のヴァルキュリアシリーズのうち、ナンバリング3作目として登場した本作。士官学校を主席で卒業したのに身に覚えのない罪で懲罰部隊、通称ネームレスに左遷された若き隊長・クルトは、そこで出会った曲者揃いの隊員たちとともに陰謀渦巻く戦場で這い上がっていくことになる。戦略性とアクション性を兼ね備えたおなじみのBLiTZシステムによるバトルは、新たにメインキャラのみが使える特殊化コマンドが追加され、兵種や育成要素も増加したことで順当にパワーアップした。戦闘の結果や選択次第で分岐する進軍マップ制を導入していて、全20章構成だがそのなかに多様な展開が用意されているなど、やり込み要素も充実している。後に追加要素を加えた廉価版のEXTRA EDITIONが発売された。

本作の音楽を担当するのは崎元仁氏。音楽制作会社ベイシスケイプの代表で、戦ヴァルシリーズでは前作、前々作に引き続き単独で作曲している。近代ヨーロッパ風の世界観にあわせて、本作でもオーケストラを主軸に据えた華やかなシンフォニックサウンドが揃っていて、戦闘シーンは相変わらず派手なものが多い一方で、メインテーマをはじめ、アコースティックギターをフィーチャーした温かみのある楽曲もすくなくない。サウンドトラックはオリジナル音源のものに加え、一部の楽曲をベイシスケイプのメンバーがアレンジしたボーナストラックも収録されている。

直接指揮を使用した際に流れるのがこの曲である。主人公のクルトのみが使用できる特殊化コマンドで、味方ユニットを最大二人まで引き連れて一緒に進軍し、強力な連携攻撃を放つ必殺技のようなものである。前線を押し上げて進撃する大胆さを丸ごと表現したかのようなパワフルな旋律が特徴で、猪突猛進な勢いに満ちたアップテンポなリズムは、ハイリスクハイリターンな緊張感を熾烈に煽り立てる。躍動感あふれるオーケストラのアンサンブルの背景に、怪しげな電子音が伴うことで、ますます退くに退けない雰囲気を醸し出し、優勢だろうと劣勢だろうとお構いなしに一気に攻め立てんとする力強さを感じさせる。曲名にふさわしい熱量を帯びた一曲である。

特殊化のBGMはどれも良くて、特にアコギ主体の『OPEN FIRE!』(イムカの武装開放)はなかなかの味わい深さです。あわせてどうぞ。

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