スマイルラボがおくる本格マルチアングルRPG・プレカトゥスの天秤より、
いとうけいすけ作曲、『遠き暁を撃て』。
リベル独立領の戦闘曲で、オープニングデモでも流れます。
フジゲームスのオリジナルスマホゲームの第一弾として、スマイルラボが開発した本作。産業革命の恩恵で急速に発展し、マギカイト鉱石という新種のエネルギー源の発見で沸き立つオルディア大陸を舞台に、七つの国が一堂に会して鉱石の扱いを協議する国際会議が突如爆撃されたことをきっかけに、大陸は果てしない戦争の時代へと突入することになる。七つの国と七人の主人公の思惑が絡み合うスチームパンクな戦記もので、はじめは一国しか選択できないが、物語を進めると他の国のシナリオも解禁されていく。バトルは最大5人パーティで陣形を組んで戦うシンプルなシステムで、育成要素は強化素材を集めてキャラを育てるオーソドックスな仕組みとなっている。総じて重厚なダークファンタジー然とした仕上がりとなっている（現在はサービス終了済み）。
本作の音楽を担当するのはいとうけいすけ氏、坂本英城氏、藤岡竜輔氏。いずれも坂本氏が代表を務める音楽制作会社ノイジークロークに所属する作曲家である。本作ではシナリオ重視の壮大な世界観を表現するにあたって、切なげなピアノを軸に、オーケストラをふんだんに用いたバラエティ豊かなサウンドが勢揃いしている。国ごとにメインテーマと通常・ボス戦の戦闘曲がそれぞれ用意されていて、坂本氏が各国のメインテーマを、いとう氏と藤岡氏が戦闘曲やその他のイベント曲を分担して作曲している。サウンドトラックはライナーノーツやピアノ譜付きで2枚組で収録されている。
研究都市国家・リベル独立領における戦闘曲であり、キャラ紹介を兼ねたオープニングデモの一部でも流れるのがこの曲である。一瞬にして心を鷲掴みにするような躍動感あふれるピアノイントロから始まり、只ならぬ焦燥感を漂わせるアコースティックギターとバイオリンの伴奏が、ピアノの主旋律をいっそう華やかに引き立てる。全編通して臨場感たっぷりに紡がれる生演奏が、血が滾るような戦闘の昂揚感を力強く表現している。悲しくも勇ましい、ドラマチックな空気感に満ちた一曲である。
曲名のリズミカルな響きとよく合ってますね。この絶妙にキャッチーなイントロがすごく好きです。
