コナミがおくるフラッシュシューティング・ガンゲージより、
藤森崇多作曲、『A Research Laboratory』。研究所ステージで流れます。
コナミの東京スタジオ(KCE東京)による3Dガンシューティングにあたる本作。突如、異界の扉から魔獣たちが大挙襲来してきた世界を舞台に、四人の銃士が魔獣を殲滅すべく立ち上がることになる。はじめは選べる主人公が固定だが、条件を満たせば残り三人が解禁される仕組みで、キャラによって攻略の順番や敵の配置が異なる全9面にわたるステージを攻略していく。各ステージのボス戦では蟲やロボ、戦車など多彩な敵が待ち受けていて、三人称視点で通常弾と特殊弾を使い分けて戦う。ステージのどこかに花が隠されているなど、3D空間ならではの探索・蒐集要素も備えられている。新鮮味や独自性はすくないが、オーソドックスかつ淡々とした仕上がりとなっている。
本作の音楽を担当するのは藤森崇多氏と山根ミチル氏。山根氏は当時、藤森氏は現在もコナミに所属している作曲家である。後にBEMANIシリーズで幅広く携わることになる藤森氏は本作がデビュー作である。本作ではテクノやハウスなどのスタイリッシュな楽曲が多く、砂漠から遺跡から研究所まで、バラエティ豊かなシーンを彩るステージ曲や戦闘曲が揃っている。サウンドトラックは発売後から3か月ほどで登場した。
研究所ステージ(ウェイクルの場合は8面、カルドの場合は4面、ステアの場合は2面、ディーの場合は1面だがボス戦で始まるのでステージ自体が省略される)で流れるのがこの曲である。無機質な廊下に謎の機械類、カプセルなど、いかにも曰くありげな雰囲気に満ちたステージを、ハウス風のアップテンポな曲調で表現している。爽やかで鮮やかなシンセに、理知的でダンサブルなベースが組み合わさることで、危険を承知でどんどん先へと進みたくなる感覚を後押しする。1分7秒あたりから主旋律は息をひそめ、40秒ほど間奏が続くが、その間もスリルとテンションが維持され、中毒性あふれるリズムで魅せてくれる。怪しげな研究所で華麗に戦うシーンを気持ち良く彩る一曲である。
この曲はもちろん、他にもセンスのいい曲が勢揃いです。山根さんの作曲だと街ステージ(ウェイクルの1面など)の『Weatherbeaten Town』がストレートに格好良いですね。あわせてどうぞ。