SITER SKAINがおくるシューティング・神威より、
じるるん作曲、『セーフガード(NAME DOWN フルアレンジバージョン)』。
5面で流れます。
Reflectionなどで知られる同人シューティング開発者・じるるん氏が、SITER SKAIN名義でサークルを結成してから初めて頒布した本作。遥か昔から空に浮かび神と崇められた人工建築物から、長き時を経て目覚めた殲滅兵器・神威が発進することになる。全6面構成、2Dだが高低差の概念を取り入れた縦スクロールシューティングである。通常弾に加えて、高度の異なる敵を追尾する雷撃と、同高度の敵弾をレーザーごと搔き消す強力な雷刀の計3種の攻撃を使い分けて攻略していく。リッチなグラフィックと演出、練り込まれたゲームバランス、良質で気の利いたオマージュなど、どれをとっても一級品のクオリティで、当時の同人界隈を震撼させたと言われる傑作に仕上がっている。後にSteamに移植された。
本作の音楽を担当するのはじるるん氏。サークルの代表であり、本作のほぼすべて(原案もプログラムもグラフィックも音楽も)を単独で手がけている。本作では多くを語らぬ神秘的なSFの世界観にあわせて、神々しさと疾走感が融合した楽曲が揃っている。オルガンやコーラスで厚みを出しながら、ギターやパーカッションで勢いよく疾駆することで、臨場感のあるシューティングサウンドを生み出している。サウンドトラックについては、RefleXのサントラに本作の楽曲が含まれているほか、本作単体でSteamのDLCとして販売されている。
5面で流れるのがこの曲である。場所は〈アイネイアスセンター区画セントラルタワー「叡智」〉、ステージ名は〈機憶〉で、大都市中枢の制御塔に侵入するラス前のステージである。コーラスとパーカッションの幻想的なイントロから始まり、7秒頃に荒々しいギターが加わると、コーラスもパーカッションも右に倣って荒ぶり出す。粗暴な勢いのなかに重厚な神秘を漂わせ、フレーズが終わる頃の27秒過ぎにはコーラスは一旦主張を控え、代わりにギターが中心となって間奏を紡ぐ。うまく焦らしを利かせた後、40秒ほどで早くもループに突入し、以降も相変わらずのハイテンポで駆け抜け続ける。クライマックスに向けて驀進する感覚が伝わってくる一曲である。
セーフガードは安全装置のことですね。Steamは英語版のみの配信なのでDLCの曲名も英語表記でシンプルに『Safeguard』になってます。ちなみに2面まで遊べる体験版があるのでよろしければぜひ。