サイバーコネクトツーがおくる体感型連続活劇アクション・アスラズラースより、
福田考代作曲、『孤狼伝 -風-』。ヤシャ関連の戦闘で流れます。
テイルコンチェルトやナルティメットシリーズで知られるサイバーコネクトツーのオリジナル作品として登場した本作。神国トリストラムが台頭する世界を舞台に、八神将の一人だった主人公・アスラは、仲間に裏切られて冤罪を被り、妻を殺害されて娘を攫われたことへの復讐として身を賭して戦うことになる。ドラマやアニメを彷彿とさせるエピソード形式で、Aパート→アイキャッチ→Bパート→次回予告という流れで進める3Dアクションである。ムービーシーンとボタン入力操作を求めるQTEを多用したゲーム性が特徴で、通常の肉弾戦に加えて一部シューティング風の戦闘も含まれる。独特な濃さを持つ世界観のもと、迫力のある映像と凝った演出が印象的な意欲作に仕上がっている。
本作の音楽を担当するのは福田考代氏。サイバーコネクトツーに所属する作曲家で、同社のサウンドユニット・LieNのメンバーである。もう一人のメンバーであるボーカル担当の三谷朋世氏は本作で主題歌を歌っている。本作では東洋の神話的な作風にあわせて、壮大なオーケストラ調を中心に、ときどきエスニックな色合いを加えた楽曲群が揃っている。多数のアレンジが存在する主題歌をはじめ、複数の楽曲間で共通するフレーズを使用するなどして統一感のある雰囲気を生んでいる。サウンドトラックは主題歌込みのライナーノーツ付きで収録されている。
ヤシャ関連の戦闘曲として、第6話前半の戦闘や第21話の1戦目などで流れるのがこの曲である。ヤシャは神速を持ち味とする七星天(八神将からアスラが抜けた後の名称)の一将で、アスラのライバルである。冷静だが非情ではない人物像を表現するにあたって、口笛とアコースティックギターを用いたウェスタンテイストな曲調で叙情的に彩る。はじめはゆったりとした寂寥感を帯びているが、20秒過ぎからギターの伴奏が勢いづくと、口笛もそれに呼応して風を切るような疾走感を漂わせる。全体の尺は1分に満たぬ短さだが、しっかりと起承転結のある曲構成で魅せてくれる一曲である。
12曲まとめていただいたリクエストの第12弾です。一部のエピソードではヤシャを操作する場面もあるので、もう一人の主人公みたいな立ち位置ですね。他にもヤシャ関連の戦闘曲で別アレンジの『孤狼伝 -牙-』『孤狼伝 -絆-』があります。あわせてどうぞ。