永田権太作曲、『White Out』。ネームエントリー画面で流れます。
ウエーブレースの系譜を継ぐスポーツゲームとして登場した本作。能力の異なる5人のライダーのいずれかを選び、スノーボードでレースしたり大技を披露したりすることになる。1対1のマッチ・レース、ゴールまでの時間を競うタイム・アタック、ジャンプや回転などのテクニックを決めて点数を競うトリック・アタック、複数のラウンドに挑戦して総合力を試すコンテスト、ローカル対戦ができる2P対戦の計5つのモードが用意されている。雪の質感や滑走の心地良さを追求したリアル志向なゲームデザインが特徴で、慣れるまでは転倒を繰り返す羽目になるなど、全体的に硬派なつくりとなっている。後にWiiとWiiUのバーチャルコンソールで配信された。
本作の音楽を担当するのは永田権太氏。任天堂に所属する作曲家で、スポーツゲームという括りでは本作以前にマリオカート64での作曲経験がある。本作ではストイックな作風にあわせて、英語ボイスやシャウトなどを取り入れたハードなメタルからハッピーなヒップホップまで、刺激的な楽曲群が取り揃えられている。また、効果音まわりについては、実際にスノーボード場に行って現地で録音したものを参考に制作したらしく、本物らしい臨場感を生み出している。サウンドトラックはボーナストラックも含めて収録されている。
ネームエントリー画面で流れるのがこの曲である。自己ベストは3つまで記録される仕組みで、成績とともに名前を登録することができる。殿堂入り気分を盛り上げるにあたって、ブレイクビートを活かしたクールなドラムンベースで力強く疾駆する。特徴的なドラムイントロに続いて、6秒から浮遊感あふれるシンセパッドが加わると、いっそう鮮やかにパーカッションがリズムを刻む。以降は特に大きな変化はないが、非常に均整のとれた緻密なドラムループを反復することで、いつまでも新鮮な昂揚感を保ち続けられるような絶妙な感触を生み出す。聴けば聴くほど病みつきになる奥深い響きを持つ一曲である。
いいですね、こういうのは好みど真ん中です。ゲームオーバーで流れる『Lost』のリズムパターンも素晴らしいです。あわせてどうぞ。
