セガがおくるリアルタイムストラテジー・リボルバーズエイトより、
土屋俊輔作曲、『ダンス！ダンス！カーレン！ ～赤いくつのテーマ』。
赤いくつのテーマとして流れます。
セガ製の基本プレイ無料のスマホ向けRTSとして登場した本作。赤ずきんや桃太郎など、おとぎ話をモチーフにしたヒーローたちが最強の座を賭けて戦うことになる。あらかじめ編成した8枚のカードを召喚して戦い、1試合3分のなかで敵陣のタワーをより多く破壊したほうが勝ち、といういわゆるクラロワ系のゲーム性が特徴である。特筆すべきはキャラデザインの方向性で、ヒーローはおとぎ話を参考にこそしているが、はだかの王様が筋肉隆々だったり、シンデレラがバイクで爆走したりするなど、見た目や性格が大きく改変されている。対人戦のほかにも物語に沿って戦い方を学べるクエストモードが搭載されていて、本作の世界観とキャラの個性がより深く掘り下げられている。課金要素は主にカードの入手とレベルアップである。思考力が問われる国産RTSとしてそこそこ充実した仕上がりとなっている（現在はサービス終了済み）。
本作の音楽を担当するのはMariam Abounnasr氏、土屋俊輔氏、光田康典氏。いずれも光田氏率いる音楽制作会社プロキオン・スタジオに所属する作曲家である。このうち土屋氏が本作の音楽プロデューサーとメインコンポーザーを兼任している。本作ではヒーローの個性にあわせて、ロック、オーケストラ、民族音楽、和風など、様々なジャンルの楽曲が一堂に会している。また、楽器の生音にこだわっていて、エレキギターやストリングスといった一般的なラインナップに加えて、チェレスタや二胡、バンスリなども演奏に用いている。サウンドトラックは配信開始前に先行して発売された。
赤いくつのテーマとして、彼女のステージである赤いくつの広場で流れるのがこの曲である。出典はアンデルセンの同名の童話で、死ぬまで踊り続ける呪いにかかった少女が主人公だが、本作では天性の踊り好きであるがゆえに嬉々として呪いを受け入れるキャラにアレンジされている。曲もそれにあわせて非常に歯切れの良いアッパー系のクラブミュージックに仕上がっていて、ボイスサンプリングを多用したパンクでダンサブルな雰囲気を漂わせている。甲高いボイスだけでなく、22秒からは男声も入ってクールなグルーヴを生む。曲前半は声が目立つが、中盤の40秒以降は独特なうねりのある電子音が幅を利かせるようになり、音に呑み込まれんばかりの勢いを感じさせる。1分10秒から馴染みのあるフレーズが響くが、1分25秒で再度反復する際に伴奏に追加パートがあるため、ループに入るのは1分40秒頃である。ハイテンションで踊り狂う様子を見事に表現した一曲である。
3曲まとめていただいたリクエストの第1弾です。振り切ったノリの良さですね。ちなみに曲名にあるカーレンは少女の名前です。
