ディンプスがおくる料理アクションバトル・タベオウジャより、
大野裕己・笠井勲・谷謙治・本田裕一郎作曲、『レストラン・極楽』(仮称)。
レストラン・極楽でのバトルで流れます。
ディンプスが開発し、バンダイが販売する新感覚料理バトルゲームとして登場した本作。うまい料理にはタベガミが宿る世界を舞台に、食堂を営む少年・武者野タベルは、ある日店に現れた暴食の亡者・ハングリーイーターに対抗すべく、店の地下に隠されていた召喚装置・オウジャギアを手にし、タベガミの力を借りて戦うことになる。Joy-Conをオウジャギアに変える専用の付属品を装着し、直感的な操作で炒めたり刻んだりして調理するアクションゲームである。物語を追うクエストモード、タベガミを仲間にする召喚モード、オンラインまたはローカルで二人対戦する対戦モードが用意されている。バトルはリアルタイム進行で先に相手のキッチンを破壊したほうが勝ちというRTS的なルールで、料理をつくってタベガミをバトルフィールド上に召喚し、自陣を防衛しつつ敵陣へ攻撃を仕掛けていく。戦闘中に召喚できるタベガミはあらかじめデッキに編成した6品で、料理の出来に応じて召喚時の強さが変わる。タベガミは見た目も性能も役割(攻撃型、回復型など)も様々で、食材を与えて進化させる育成要素も存在する。ロード関連や動作まわりで粗削りな面はあるが、独自のノリと戦略性を持つ仕上がりとなっている。
本作の音楽を担当するのは大野裕己氏、笠井勲氏、谷謙治氏、本田裕一郎氏。いずれもスタッフロールでは本作の制作協力をおこなっているラクジンの項目下に記載されている作曲家である。また、サウンド協力としてテラムジカの高橋哲也氏、フリーランスの諸橋邦行氏も名を連ねている。本作ではバトル曲を中心にモリモリのエネルギーに満ちたテクノやディスコ系のサウンドが揃っている。和食も洋食も中華もいろいろ楽しめる作風にあわせて、楽曲のテイストも民族調からクラシカル風までごった煮である。サウンドトラックは未発売のため、曲名は便宜上の仮称とする。
レストラン・極楽でのバトルで流れるのがこの曲である。中華のバトルフィールドで、黄金の色使いが目立つ煌びやかな雰囲気に沿うように、この曲はイントロから三弦と思しき音色を小刻みに奏でて絢爛豪華な印象を与える。5秒あたりで陽気な掛け声が入ると、それを境に中華っぽさを維持しつつアップテンポでダンサブルな曲調へと変わる。シンセの存在感が強いが、祭笛を連想させる主旋律や、13秒頃などで後ろのほうで鳴る大仰なシンバル音など、他の音色も充実していて、中華×エレクトロニックのハイブリッドな響きが、聴いていて気持ち良くなるような聴き心地をもたらす。20秒~32秒はピアノ、33秒からはストリングス、といったように様々な楽器を駆使して切れ目なく見せ場を提供するうえに、サビ手前の46秒ではぐっと溜めてイントロ並みに印象的なフレーズを披露する。サビではこれまで活躍してきた楽器を総動員して盛り上げ、ループ前のラストスパートとなる1分14秒からは独特な鮮やかさと面妖さを併せ持った旋律を紡ぐ。胸がすくほど爽快で壮麗な一曲である。
良曲が多くて好きです。セントラルマーケットのぐんぐん盛り上がるバグパイプも良いですね。あわせてどうぞ。