VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を一日一曲を目安に紹介します。

#554 『Tragedy flame』(佐藤豪/雷電II/AC)

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セイブ開発がおくる縦スクロールシューティング・雷電より、

佐藤豪作曲、2の『Tragedy flame』。『LEVEL 2/8』という曲名でも知られる、

2面と8面の道中曲。

撃つことと避けることの面白さを追求したシンプルかつオーソドックスなゲーム性で一世を風靡した雷電の続編として登場した本作。基本的なシステムは前作のものを踏襲しつつ、本作では新たにメインショットとして紫色のプラズマレーザーが追加され、さながら鞭のような軌道を描いて画面いっぱいの広範囲に攻撃することができる。グラフィック面も大幅に強化されていて、とりわけ爆発の演出は非常に芸が細かく、細部に至るまで緻密に描き込まれている。全8面構成で残機がなくなるまで無限ループする仕様であり、難易度は前作以上に難しい、歯応えたっぷりの硬派な仕上がりとなっている。後にPCやPS2に移植されたほか、調整を施して初心者にも配慮したリメイク作のDXが登場した。

本作の音楽を担当するのは佐藤豪氏。当時セイブ開発に所属していた作曲家で、前作の作曲を務めた佐藤亜希羅氏に代わって、佐藤豪氏が本作以降のシリーズサウンドをしばらく手がけることになる。前作では本作と同じく全8面ながらもステージ曲は4曲のみ(半分は使い回し)だったが、本作では例外の1曲を除き、ステージごとの専用曲が用意されるようになり、曲数が増加した。前作の勇壮感に満ちた作風を受け継ぎつつ、本作ではさらに哀愁を加えた悲愴感たっぷりな楽曲が多く揃っていて、本作の大きな魅力となっている。サウンドトラックは本作単体のもの、前作とPS版のアレンジとあわせて収録したもの、歴代雷電シリーズをまとめたものの三種類が発売されていて、一部の曲名の表記が異なる。具体的には前者二つが使用場面をそのまま曲名にした事務的なネーミングであるのに対し、残る一つは英語による曲名が付されている。

ステージごとに専用曲が用意されているなかで、唯一の例外であるのが、2面と8面で流れるこの曲である。『Tragedy』、悲劇ということばが示す通り、同じくそのことばを曲名に持つ1面の『Repeated Tragedy』と負けず劣らずの哀愁を放つメロディアスな一曲で、まるで戦隊ものの主題歌にありそうな王道ど真ん中を征くクサメロが、パッションと同時にペーソスを誘う。2面で一度聴いたあと、最終面で満を持してこの曲が繰り返されることで、いっそうプレイヤーの印象に残りやすく、いつまでも色褪せぬ格好良さを持ち続けている。

雷電5がようやくスイッチに移植されたと聞いて、作曲者は違いますがシリーズ繋がりで紹介してみました。工藤さんの雷電サウンドは大好きですが、雷電と言えばやっぱり佐藤さんですね。ちなみにこの曲は何度かアレンジされていて、4における正統派セルフアレンジや、OverKillでの林康さんによるテクノアレンジ、どれも聴き応え抜群です。先に触れた1面の『Repeated Tragedy』もあわせて、聴き比べてみてください。

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