MOSSがおくる縦スクロールシューティング・雷電より、
佐藤豪作曲、4の移植版の『All or nothing』。Xbox 360モードの5面で流れます。
正統派のアーケード縦スクロールシューティング・雷電シリーズのうち、ナンバリング4作目のコンシューマー移植にあたる本作。原作を再現したアーケードモード(ORIGINAL:全5面・2周/LIGHT:全5面・1周)に加え、新たにステージ数を増やして敵配置や難易度バランスを調整したXbox 360モード(全7面・2周)ほか、スコアアタックモードなどが追加された。赤・青・紫(プラズマorプロトンを開始時に選ぶ)の3区分4種類のメインショットに、ミサイルとボムを使いこなして攻略していくオーソドックスなゲーム性は健在で、Xbox Live経由で世界中のプレイヤーのスコアやリプレイデータを閲覧できるランキングも搭載されている。原作譲りの良好さはそのままに、CS移植ならではの追加要素を加えた堅実な仕上がりとなっている。後にPS3やPCにさらなる改良を加えて移植されたほか、スイッチ向けにゲーセンミカドとコラボした再移植が登場した。
本作の音楽を担当するのは佐藤豪氏。雷電シリーズおなじみのフリーランスの作曲家である。原作の時点ですでに過去作、とりわけ前作・前々作からのアレンジが多数を占めていたが、移植に際して追加された曲に関しても、うち2曲(道中曲)が過去作由来である。新旧いずれも例に漏れず爽快感のある情熱的なサウンドが揃っている。サウンドトラックはゲストアレンジャーによるリミックス音源なども含めたものが同梱購入特典としてついてくるほか、PS3版やスイッチ版もそれぞれ音源化されている。
移植で追加されたXbox 360モードの5面で流れるのがこの曲である。原曲は雷電IIの3面で使用された同名の曲で、疾走感のなかに落ち着きを湛えていた原曲と比較して、ややアップテンポになってカラッとした印象が増したオーソドックスなロックナンバーにアレンジされている。全編にわたって紡がれるシンセとエレキギターの息もつかせぬ掛け合いが心地良く、ストレートに心に響くような泣きメロが休みなく奏でられ続ける。Xbox 360モードは7面構成であるため、5面は最終面ではないが、ステージ構成自体は原作の5面=最終面と概ね共通していて、宇宙へと飛び出す豪快なクライマックスシーンを激しく盛り上げる一曲に仕上がっている。
原曲の雰囲気を捉えつつ、格好良くブラッシュアップされたような素晴らしいアレンジですね。原曲もあわせてどうぞ。