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Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#1194 『翔陽高校のテーマ』(大山助三・後藤重満/From TV animation スラムダンク SDヒートアップ!!/SFC)

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井上雄彦著のバスケ漫画SLAM DUNK」を原作とする、

バンダイがおくるアクションバスケットゲーム・SDヒートアップより、

大山助三・後藤重満作曲、『翔陽高校のテーマ』(仮称)。

翔陽高校のオフェンス時に流れます。

バスケ漫画の金字塔である「SLAM DUNK」のゲーム化作品のうち、スーファミ向けの第3弾にあたる本作。おなじみ湘北高校バスケット部の桜木花道ら原作キャラたちがSD頭身になり、試合を行うことになる。陵南との練習試合からインターハイの豊玉戦までを追体験するストーリーモード、チームを選んで対戦するエキシビジョンモード、大会形式で進めるトーナメントモードの3つのゲームモードが収録されている。前作では登場チームは6校だったが、本作では武園と豊玉を追加した全8校になった。通常頭身のカットイン等があった前作までと異なり本作はデフォルメ調だが、SDならではの躍動感と愛嬌のあるモーションが用意されている。試合中は所狭しと動き回る選手たちの攻防を楽しむことができ、パスやシュートなどの基本的なアクションに加え、キャラごとの必殺技も搭載されている。バスケゲームとしてもキャラクターゲームとしても手堅くまとまった仕上がりとなっている。

本作の音楽を担当するのはGo-Shige氏とM-YAMA氏。前者は後藤重満氏、後者は大山助三氏を指すものと思われる。ともに本作の開発元であるトーセに所属していた作曲家で、前作(スラムダンク2 IH予選完全版)に引き続き携わっている。本作では前向きで上機嫌なサウンドを中心に、全体的に熱さよりもグルーヴを重視したような楽曲が揃っている。サウンドトラックは未発売のため、曲名は便宜上の仮称とする。

翔陽高校のオフェンス時に流れるのがこの曲である。翔陽高校はインターハイ常連の強豪でありながら監督不在という異例の体制を敷いている。そんな彼らの戦いぶりを表現するにあたって、イントロから全開の勢いで奏でられる爽涼感たっぷりの旋律が印象的である。心ゆくまで伸び伸びと響く主旋律に、しっかりと周期的な間隔で拍を刻むスネアドラムや、低音域で推移する重厚なベースが絡み合うことで、向かうところ敵なしと言わんばかりの先進的な勢いを感じさせる。1ループ33秒というコンパクトさのなかに、さながらレースゲームに通ずるかのような晴れやかな疾走感に満ちた一曲である。

この曲を紹介してほしいというリクエストをいただきました。聴いていると笑顔になれそうな気持ち良い曲ですね。