VGM格納庫

Video-Game Music Registry:好きなゲーム音楽を隔日更新で紹介します。

#957 『Menu』(Mike Keogh/Aces of the Galaxy/X360)

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Artech Studiosがおくるシューティング・Aces of the Galaxyより、

Mike Keogh作曲、『Menu』(仮称)。メニュー画面で流れます。

カナダの老舗デベロッパー・Artech StudiosによるXBLA用シューティングとして配信された本作。宇宙を舞台に、人類に敵意を抱く悪の帝国・Skurgian Empireに対抗すべく、自機を駆って戦うことになる。三人称視点のレールシューターで、自機に搭載されたチェーンガン、ミサイル、魚雷を使い分けながら敵機を殲滅していく。3D空間で繰り広げられる激しい撃ち合いによる硬派なゲームバランスが特徴で、いざというときのためのスローモーション機能で窮地を脱することもできる。これといった独創性こそすくないが、ステージ分岐をはじめとするリプレイ性を高める要素も含まれていて、オーソドックスかつクラシックなシューティングとして手堅くまとまった仕上がりとなっている。後にSteamに移植された。

本作の音楽を担当するのはMike Keogh氏。当時Artech Studiosに所属していたカナダ出身の作曲家で、Mike O.K.名義でも知られる。本作では宇宙で戦う壮大なシューティングという作風に沿った、エレクトロニックとシンフォニックが融合した楽曲が揃っていて、効果音も氏が担当している。サウンドトラックは未発売のため、曲名は便宜上の仮称とする。

ゲームを一時停止したときのポーズメニューで流れるのがこの曲である。絶えず撃ちまくるせわしないゲーム画面から一転、落ち着きのあるピアノの音色で束の間の安らぎをもたらしてくれる。はじめはピアノ主体でフレーズの反復が多めだが、40秒過ぎからはオーケストラ主体でゆったりと凛々しい旋律を奏でることで、心休まる美しさのみならず、次に備えて英気を養うような勇ましさをも生み出す。和やかな神秘と伸びやかな生気に満ちた一曲である。

綺麗な曲ですよね。宇宙空間に揺蕩うような独特な浮遊感があって、とても幻想的です。