バンダイナムコがおくるサバイバルクイズアクション・サバイバルクイズシティより、
矢野義人作曲、『夢はかなうんよ』。下剋上ステージで流れます。
バンダイナムコスタジオ発のインディーゲームレーベル・GYAAR Studioの第1弾として登場した本作。最大30人までのマルチプレイでクイズに挑戦し、正解者（勝ち組）と不正解者（負け組）に分かれて乱戦を繰り広げることになる。負け組は制限時間内にギミック満載なアクションステージを踏破することで次のラウンドに復帰できるが、その道中を勝ち組が爆弾や武器などを使って妨害する、というのが大まかな流れである。最後の一人になるまでひたすらクイズ＆アクションに挑戦するサバイバルモードと、獲得したコインの総額を競う賞金稼ぎモードの2種類のルールがあるほか、クイズを自作できるカスタムマッチも搭載されている。全体的にヴィヴィッドカラーを基調としたややレトロ味のあるバラエティ番組のようなノリがあり、キャラの濃さや各種エモートの豊かさなども相まってポップでユニークで弱肉強食な世界観が徹底されている。斬新なコンセプトを持つ意欲作に仕上がっている。
本作の音楽を担当するのは大木奏弥氏、大澤めい氏、岡田祥氏、燕青氏、野村渉悟氏、矢野義人氏、三崎修吏氏、ミフメイ（山内祐介）氏、宮城裕紀子氏。いずれもバンダイナムコに所属する作曲家である。本作の楽曲の大半を担当している矢野氏はキャリアが長いが、その他は比較的若手が多いようで、本作がデビュー作と思われるスタッフもすくなくない。ポップでユニークでちょっぴりレトロという本作の作風をよく捉えたハッピーでエモーショナルなサウンドが揃っていて、なかにはボーカル曲も存在する。サウンドトラックはSteamのDLCとして配信されていて、短いジングルなども含めて収録されている。
下剋上ステージで流れるのがこの曲である。賞金稼ぎモードの最終ラウンドのことで、負け組の誰かがコースの頂上にある下剋上スイッチを押すことができれば、勝ち組は今まで稼いだ全財産を失い、一気に形勢が逆転することになる。今まで以上に全力でチャンスを掴み取ろうとする、または全力で阻止しようとする両陣営の熾烈な争いを盛り上げるにあたって、ギターやラッパをふんだんに用いた晴れやかな合奏でエネルギッシュに彩る。鮮やかな管楽器、気品と迫力を兼ね備えた弦楽器、耳馴染みする心地良いビートが絡み合うことで、聴いているだけでおのずと万能感が湧いてくるような、今なら何だってできるような気分にさせてくれる。全身全霊で挑むラストスパートにふさわしい痛快な一曲である。
以前この曲を紹介してほしいというリクエストをいただきました。曲調も曲名もロマンあふれる感じが伝わってきますね。
