コナミがおくるアクション+育成テニスゲーム・最強チームを結成せよ!より、
※単曲動画が見つからないため、30分延長版ですが、2ループで止めてます
豪快な技が飛び交うテニス漫画「テニスの王子様」のゲーム化作品のうち、Smash Hit!シリーズを基に育成要素をフィーチャーした後継作として登場した本作。おなじみ越前リョーマをはじめとする50人以上の原作キャラを対象に、学校の垣根を越えて自由にチームを結成し、きたる関東ジュニアオープンの優勝を目指すことになる。育成パートでは、平日は練習メニューを組んでパラメータを伸ばしたり技を習得したり、休日は仲間と交流したり選手を勧誘したりして、様々なイベントをこなしつつ進めていく。試合パートでは、実際にキャラを動かすか作戦指示してオートに任せるかして派手なバトルを繰り広げられる。特筆すべきは相手の体力を削り切った状態でボールをぶつけるとK.O.勝ちできる点で、絵面はシュールだが原作譲りの超人テニスを追体験することができる。ボイス量やイベント数、キャラの組み合わせに応じた掛け合いの豊富さが光るうえに、特定の条件を満たすと解禁される隠しキャラが複数いるなど、育成ゲームならではの遊び甲斐のある仕上がりとなっている。
本作の音楽を担当するのは安慶名伸行氏。コナミに所属する作曲家である。テニプリのゲーム化作品という括りでは前作(Smash Hit!シリーズの1・2)でも作曲経験がある。本作では爽やかなテクノや華やかなロック、落ち着いたハウスなど、スポーツゲームの王道を征くサウンドが一通り揃っている。また、前作からのアレンジ曲も含まれる。サウンドトラックは未発売のため、曲名は便宜上の仮称とする。
決勝戦で流れるのがこの曲である。前作にもあった曲のアレンジで、最終試合のいわばラストバトルに該当するシチュエーションで用いられる。じりじりと焦燥を誘う電子音で始まり、徐々にパーカッションやエレキギターを加えてテンションを高めていく。イントロが明ける直前、28秒頃で一旦勢いを抑えると、続く34秒以降のメインメロディーは情熱的であると同時に冷静さも兼ね備えている印象を与える。1分以降は主旋律を務めるギターと重なり合うようにストリングスが響くことで、いっそうスタイリッシュな清爽感を漂わせる。1分半~1分44秒あたりでは泣きのギターフレーズがあり、泣いても笑ってもこれが最後だという感覚がよく伝わってくる。その後まもなくループに入り、再び熱く鮮やかで哀愁漂うメロディーを奏で直す。決戦らしい心揺さぶる昂揚感に満ちた一曲である。
この曲を紹介してほしいというリクエストをいただきました。前作のバージョンは派手でダンサブルですが、こっちはやや理知的な感じですかね。前作のもあわせてどうぞ。